AIによる通帳OCRインポート機能

連携機能OCR通帳インポート機能による

概要

銀行明細書の紙や画像をOCR(光学文字認識)技術で読み取り、預かり金口座の取引データとして自動的にシステムにインポートする機能です。手動でのデータ入力作業を削減し、財務データの入力効率を大幅に向上させることができます。

この機能は、Google Cloud Vision APIによる高精度な日本語テキスト認識と、AI(Claude API)による構造化データ解析を組み合わせることで、銀行明細書から正確に取引情報を抽出します。

※後見事件ファイル限定機能です(2025年11月20日現在)

主な機能

OCRによる自動データ抽出

通帳の見開き一ページや銀行明細書画像をアップロードするだけで、以下の情報を自動的に抽出します:

  • 取引日: 日本語の日付形式(令和・平成を含む)を自動認識

  • 摘要: 取引の内容や相手先名

  • 金額: 入金は正の値、出金は負の値として自動判定

  • 残高: 各取引後の口座残高

プレビューと編集機能

インポート前に抽出されたデータをプレビュー画面で確認でき、必要に応じて以下の操作が可能です:

  • 取引の収支内容の登録

  • データの編集(日付、金額、摘要の修正)

  • 不要な取引の選択解除

  • エラーや警告が設定された取引の確認

  • データの妥当性チェック結果の確認

データ検証と重複チェック

システムが自動的に以下の検証を実行します:

  • 必須フィールド(取引日、金額)の存在確認

  • 日付の妥当性チェック

  • 金額の異常値チェック

  • 重複取引の自動検出

一括インポート

検証済みのデータを一括でデータベースに保存します。エラー発生時は全ての変更が自動的にロールバックされ、データの整合性が保証されます。

利用方法

1. インポート画面へのアクセス

  1. firmeeにログインします

  2. 後見等の事件ファイルを選択します

  3. 「経費」タブから「預かり金口座」を選択します

  4. 「銀行明細書をインポート」ボタンをクリックします

2. 画像のアップロード

  1. インポート画面で「ファイルを選択」ボタンをクリックします

  2. 銀行明細書の画像ファイルを選択します

    • 対応形式: JPEG、PNG

    • ファイルサイズ: 最大20MB

    • 推奨: 通帳の見開き一ページずつアップロード

  3. 「アップロード」ボタンをクリックします

3. 処理の待機

システムが自動的に以下の処理を実行します(通常10〜30秒):

  1. Google Cloud Vision APIによるテキスト抽出

  2. AI(Claude API)による取引データの構造化

  3. データの妥当性検証

4. プレビューと編集

抽出された取引データがプレビュー画面に表示されます:

  1. 各取引の内容を確認します

  2. 必要に応じて取引をクリックして編集します

  3. 不要な取引はチェックボックスを外して除外します

  4. エラーや警告がある取引は黄色または赤色でハイライト表示されます

5. インポート実行

  1. 全ての取引データを確認したら「インポート実行」ボタンをクリックします

  2. システムが選択された取引を一括でデータベースに保存します

  3. 成功メッセージとインポート件数が表示されます

  4. 預かり金口座の取引一覧画面に自動的に移動します

対応する銀行明細書

対応している形式

  • 通帳のスキャン画像(見開き一ページ)

  • スマートフォンで撮影した通帳の写真

画像品質の推奨事項

より高い精度でOCR処理を行うために、以下の点にご注意ください:

  • 解像度: 300dpi以上を推奨

  • 明るさ: 明るく鮮明に撮影

  • 角度: 真正面から撮影し、歪みを最小限に

  • ピント: 文字がはっきりと読める状態

  • : 影が入らないように注意

注意事項

セキュリティとプライバシー

  • アップロードされた画像ファイルは処理完了後、即座にシステムから削除されます

  • 画像データは暗号化された通信(HTTPS)で送信されます

  • 処理中の画像は一時的にサーバーの安全な領域に保存され、他のユーザーからアクセスすることはできません

データの正確性

  • OCR技術は高精度ですが、100%の正確性を保証するものではありません

  • インポート前に必ずプレビュー画面でデータを確認してください

  • 特に金額や取引日については慎重にご確認ください

重複データの防止

  • システムは同一の取引日・金額・口座IDを持つ取引を重複として自動検出します

  • 重複が検出された取引は自動的にインポートがスキップされます

  • 意図的に同一の取引を複数回インポートすることはできません

エラー発生時の対応

エラーが発生した場合、システムは具体的なエラーメッセージと対処方法を表示します:

  • 「テキストが検出されませんでした」: 画像が鮮明であることを確認し、再度アップロードしてください

  • 「数分後に再度お試しください」: 外部APIが混雑しています。時間をおいて再試行してください

  • 「しばらく時間をおいてから再度お試しください」: APIのレート制限に達しました。少し時間をおいてから再試行してください

よくある質問(FAQ)

Q1. 一度に複数ページをアップロードできますか?

A1. 現在のバージョンでは、一度に一ページ(見開き一ページ)のみアップロード可能です。複数ページをインポートする場合は、ページごとに繰り返しアップロードしてください。

Q2. OCR処理にかかる時間はどれくらいですか?

A2. 通常10〜20秒程度で処理が完了します。取引件数が多い場合はやや時間がかかる場合があります。

Q3. 手書きの明細書には対応していますか?

A3. 印刷された文字の認識に最適化されており、手書き文字の認識精度は低い場合があります。印刷された明細書のご利用を推奨します。

Q4. インポート後にデータを修正できますか?

A4. はい、インポート後も預かり金口座の取引一覧画面から各取引を編集できます。

Q5. 外貨建ての取引には対応していますか?

A5. 現在は日本円建ての取引のみに対応しています。外貨建ての取引は手動で入力してください。

Q6. インポートに失敗した場合、データはどうなりますか?

A6. インポート処理はトランザクション内で実行されるため、エラーが発生した場合は全ての変更が自動的にロールバックされ、データベースには何も保存されません。安心して再試行できます。

トラブルシューティング

画像がアップロードできない

原因:

  • ファイルサイズが20MBを超えている

  • サポートされていないファイル形式

対処方法:

  • 画像を圧縮してファイルサイズを小さくする

  • JPEG、PNG形式に変換する

テキストが検出されない

原因:

  • 画像の解像度が低い

  • 画像がぼやけている、または暗い

  • 文字が小さすぎる

対処方法:

  • より高解像度で撮影する

  • 明るい場所で撮影する

  • カメラを通帳に近づけて撮影する

金額や日付が正しく認識されない

原因:

  • 画像の品質が低い

  • 文字が欠けている、またはかすれている

対処方法:

  • プレビュー画面で手動で修正する

  • より鮮明な画像で再度アップロードする

インポート実行時にエラーが発生する

原因:

  • 必須フィールドが不足している

  • データ型が不正

対処方法:

  • エラーメッセージで指摘されたフィールドを確認する

  • プレビュー画面で該当の取引を修正する

  • 不正なデータの取引を選択解除してインポートから除外する

関連機能

  • 経費(実費と預かり金)

  • 一括インポート機能

  • 事件ファイル

サポート

この機能に関するご質問やお困りの点がございましたら、firmeeサポートチームまでお問い合わせください。

最終更新

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