後見事件管理
概要
後見人機能は、成年後見人・保佐人・補助人に特化した管理システムです。銀行口座や収支の登録、裁判所提出書類の自動出力など、後見等の必須業務を簡単に管理できます。
主な機能
1. 後見等事件の作成
後見人事件を新規作成する際、以下の情報を登録できます:
事件名: 事件を識別するための名称
クライアント: 被後見人の選択
後見種別: 成年後見人、保佐人、補助人などの種別
報告月: 家庭裁判所への報告月(1月〜12月)
2. 銀行口座管理
被後見人の銀行口座を登録・管理できます。
銀行名: 金融機関名(例: 三菱東京UFJ銀行)
支店名: 支店名(例: 渋谷支店)
口座種別: 普通、定期など
口座番号: 口座番号(7桁など)
口座名義: カタカナ表記の名義人
口座管理者: 後見人、保佐人などの管理者種別
初期残高: 口座管理開始時点の残高
登録日: 口座を登録した日付
特徴:
複数の銀行口座を管理できます
銀行口座以外に、現金を管理するための現金口座も登録できます。
3. 収支取引の管理
各口座の入出金取引を詳細に記録・管理できます。
3.1 支出の登録
取引日: 取引が発生した日付
金額: 支出金額(円)
取引タイプ: 階層的な分類(例: 定期支出 > 生活費 > 食費・日用品)
備考: 取引の詳細メモ(任意)
3.2 取引の編集・削除
登録済み収支の金額や内容を後から編集できます
不要なトランザクションは削除できます。
編集・削除時は自動的に残高が再計算されます。
3.3 残高の自動更新
取引の登録・編集・削除に応じて、口座残高が自動的に更新されます。
取引履歴は時系列で表示され、各時点での残高を確認できます。
表示例:
初期残高: 100,000円
- 取引1: -10,000円(残高: 90,000円)
- 取引2: -22,000円(残高: 68,000円)
- 取引3: -300円(残高: 67,700円)4. 資金移動機能
複数の口座間で資金を移動できます。
特徴:
移動元の口座では支出として記録されます。
移動先の口座では収入として記録されます。
両方の口座で残高が自動的に更新されます。
移動情報の事後の編集も可能です。
一方を編集すると、対応する相手側のトランザクションも自動更新されます。
銀行口座から現金口座への資金移動にも対応しています。
利用例:
銀行口座(残高: 100,000円)
↓ 400円を移動
現金口座(残高: 400円)
結果:
- 銀行口座: 99,600円
- 現金口座: 400円利用シーン
シーン1: 新規後見人事件の開始
家庭裁判所から後見人に選任される
システムで後見人事件を作成し、基本情報を登録
被後見人の銀行口座を登録(初期残高を記録)
日々の支出・収入を記録開始
シーン2: 月次の財産管理
生活費や医療費などの支出をトランザクションとして登録
年金などの収入を記録
各口座の残高を確認
必要に応じて口座間で資金を移動
シーン3: 家庭裁判所への報告
設定した報告月に、登録された全取引を確認
取引履歴と残高推移から報告書を作成
必要に応じて取引内容を修正・補完
まとめ
後見人機能は、法定代理人が被後見人の財産を適切に管理し、家庭裁判所への報告を正確に行うための包括的な管理ツールです。銀行口座の一元管理、詳細な取引記録、自動残高計算により、透明性の高い財産管理を実現します。ぜひご活用ください。
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